きょう8月15日は「終戦の日」です。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中で、あらためて戦争、平和について考えてみる日にしたいですね。

今月は、平和や戦争について考えるための本を10回にわたって紹介しました。それをまとめました。お役に立てれば、うれしいです。

①「私の戦争」(黒木和雄、岩波ジュニア選書)、映画「美しい夏キリシマ」「TOMORROW/明日」
「戦争鎮魂歌三部作」でおなじみの映画監督・黒木さんが、自身の生い立ちから、映画を撮るようになった経緯、そして監督した作品や共演者、スタッフなどについて綴っています。ブログでは、勤労動員先で米軍機の空襲に遭った体験を元にした自伝的作品「美しい夏キリシマ」と、長崎に原爆が投下されるまでの24時間を描いた「TOMORROW/明日」についても紹介しています。#131 反戦と平和を訴え続けた映画監督 黒木和雄「私の戦争」 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

②「父と暮せば」(井上ひさし、新潮文庫)、映画「父と暮せば」(黒木和雄監督)
原爆投下から3年たった1948年の広島。自分ひとりだけが生き残ってしまったことに負い目を抱き、幸せになることを拒絶しながら生きている娘、福吉美津江。そんな彼女の前に原爆で死んだ父、竹造が幽霊となって現れ、娘の『恋の応援団長』を自認してあの手この手を使って美津江の心を開かせようとします。#132 ヒロシマに生きる 「父と暮せば」(井上ひさし) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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③「火垂るの墓」(野坂昭如、新潮文庫「アメリカひじき・火垂るの墓」)
戦争に翻弄されて浮浪児となった、兄・清太と妹の節子の兄妹が栄養失調で衰弱死するまでを描いた、切ない物語です。スタジオジブリのアニメ(高畑勲監督作品)にもなっています。#133 戦争に翻弄された兄妹の切ない物語 「火垂るの墓」(野坂昭如) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

④「晴れたらいいね」(藤岡陽子、光文社文庫)
東京の病院で夜勤中だった看護師の高橋紗穂24歳は、地震に見舞われて意識を失います。気が付いたらそこは1944年のフィリピンのマニラ。さっきまで東京の病室にいた老女の若き日の姿となり、従軍看護婦として戦争に巻き込まれることになりますー。一種のタイムスリップ小説で、戦地を舞台にした青春小説」であり、従軍看護婦の目通して戦争を疑似体験できる一冊ともいえます。#134 従軍看護婦の目で戦争を疑似体験「晴れたらいいね」(藤岡陽子) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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⑤「わたし、定時で帰ります。」(朱野帰子、新潮文庫)、「失敗の本質ー日本軍の組織論的研究」(戸部良一ほか、中公文庫)
ブログの#96で紹介した「わたし、定時で帰ります。」には、「史上最悪の作戦」といわれているインパール作戦について何度か触れられています。一方、「失敗の本質」は、「大東亜戦争における諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織にとっての教訓あるいは反面教師として活用する」ための一冊です。#137 史上最悪の失敗を反面教師に 「わたし定時で帰ります。」「失敗の本質」 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

⑥「『超』入門 失敗の本質」(鈴木博毅、ダイヤモンド社)
この本は、「失敗の本質」から「ビジネス戦略・組織論のコンサルタントとしてどのようなことを学び、仕事の現場で活かしてきたかを解説しながら、皆さんとともに学んでいく書籍」です。「日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ」という副題がつけられ、鈴木さんは「失敗の本質」を七つの視点で紐解き、1~7章に分けて解説しています。#138 名著を仕事に役立てる「『超』入門 失敗の本質」 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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⑦「きけ わだつみのこえー日本戦没学生の手記ー」(日本戦没学生記念会編、岩波文庫)
「第二集」とあわせ、大戦で亡くなった計112人の遺稿が載っています。「本書に遺稿を収めた戦没学生が極限状況のなかで書き残した文章は、周囲の人々への愛情に満ち、失われようとする生への嘆きにあふれている。そして、自らが見届けられなかったよりよい明日への希望を、後の世代に託して」います。「青春を断ち切られた先輩学徒の悲痛な言葉」を、「徴兵も戦争も知らない若い人々が読み取り、しかと受けてめてほしい」と思います。#139  若い世代に読んでほしい「きけ わだつみのこえ」 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

⑧「へいわとせんそう」(たにかわ しゅんたろう 文/Noritake 絵、ブロンズ新社)
詩人の谷川俊太郎さんと、気鋭のイラストレーター・Noritakeさんによる「シンプルな言葉と絵で、平和と戦争の事実を対比させた」絵本です。「ボクやワタシ、家族、町、自然…日常の風景が、へいわのときと、せんそうのときでどう違うのか、見比べながらページが進んでいきます」。小さなお子さんとも一緒に平和について考えらる絵本です。#140 親子で話すきっかけに「へいわとせんそう」(文:谷川俊太郎、絵:Noritake) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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⑨茶色の朝(物語:フランク・パヴロフ、絵:ヴィンセント・ギャロ)
茶色以外のペットをとりのぞく「ペット特別措置法」ができると、全てが茶色だけになってしまうー。猫も犬も、服も歌も、そして新聞もラジオも「茶色」以外のものの存在は許されなくなってしまう…。「茶色の朝」は、そんな不気味で恐ろしい、ある国を描いた寓話です。#141 やり過ごしたその先に… 「茶色の朝」 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

⑩「白バラは散らず」(インゲ・ショル、未来社)
ナチスに抗して、反ヒトラーそして戦争反対運動をおこして死刑になったハンス・ショル、ゾフィー・ショル兄妹の物語です。「いわゆる抵抗組織にもかかわりのない無力な学生の、それだけに純粋な苦悩や情熱」を、姉である著者が深い愛惜をこめて、しかも虚飾や私情に汚されずに淡々と」書いています。#142 ヒトラーに抗した兄妹 「白バラは散らず」(インゲ・ショル) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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