ボールを取ったときのプレーが彼の良さでもあるので守備の指示も出したが、それがしっかり出せていた。自分で打ったチャンスもあり、短い時間でもチームに対する貢献をしてくれた。
「力さん語録」㉗は、7月16日の第27節アウェー金沢戦です。3-0で勝利し2連勝、アウェーでは3連勝となりました。
前半29分に高宇洋選手の今季初ゴールで先制すると、鈴木孝司選手が2試合連続となる2得点をマークしました👇
この試合について松橋力蔵監督は、「トータルで見れば、攻めるべきときは攻める、守るべきときは守る。ずっと攻め続ける、ずっと良い調子でとはいかない流れの中で、90分通して3-0というスコアで表現できたと思います」と評価しています。
「語録」のコトバは、「2-0になってからの小見洋太選手の投入意図は?」という質問に対してのものです。「長い時間を守っていたので、前線でサイドの守備のゆるみというか、全体的な部分で強度が少しずつ落ちていた。」の後に、「ボールを~」と続けています。
この試合は、金沢の柳下正明監督が「後半は怖がらずに前から行った。十分やれると思う」と語るように、システムを変えて攻勢をかけてきて、苦しむ場面もみられました。「全体的な部分で強度が少しずつ落ちていた」アルビとしては、フレッシュな小見選手を投入して強度を増したかったというのはうなずけます。
小見選手は、前半戦は初先発して2得点した17節のホーム横浜FC戦など2試合に先発し、4試合に途中出場していました。しかし後半戦は、前節に途中出場して8分間プレーしただけでした。同じポジションの左サイドハーフは19節から、小見選手らの活躍に刺激を受けた本間至恩選手が先発し続けていたからです。
松橋さんは、その小見選手を「ボールを取ったときのプレーが彼の良さでもある」と評価して途中出場させると、小見選手はそれに応えます。攻守ともに積極的なプレーを見せ、鈴木選手の2点目もアシスト。「短い時間でもチームに対する貢献をしてくれた」のです。
本間選手がベルギーに旅立ってからは、左サイドには伊藤涼太郎選手が入ることが多くなります。それにより小見選手は、途中出場で伊藤選手と交代したり、高木善朗選手と交代して入って伊藤選手がトップ下に回ったりするケースが増えます。
松橋さんがこの日、小見選手を日途中出場させたのは、こうした先を見据えてのことでもあったように思います。
ブログを毎日のように更新している小見選手は、この日の試合について次のように綴っていました(ブログは閉鎖されました)。
「長くはない出場時間でアシストという結果、シュートを打つことが出来たことはポジティブな点です。ファーストプレーが非常に積極的なプレーでゲームに入れたことが今日の結果に繋がったと思います」
注目したいのは、この日のブログの締めのコトバです。
「ここを後半戦のターニングポイントに出来るかは今後の自分次第です。大事なのは次です。
最近は途中出場から良いプレーが出来ていない試合があった中で途中出場でも結果を残せたことは大きな自信になります。自分と向き合い、自分の成長のために、また1週間取り組んでいきます」
「大きな自信」を得た小見選手は、この試合以降も途中出場や先発で最終節までの全ての試合で出場を果たします。まさに自身の力で、この試合を「後半戦のターニングポイント」にしたのです。
自分と向き合って、課題や反省点を見つめ、練習に取り組む。上のブログでは田中達也コーチからの助言の事も書かれていますが、監督やコーチ、先輩から学び、成長し続ける姿は、高卒2年目の20歳とは思えないほどです。
きっと、その姿勢は、小見選手や他の若手選手に限ったことではないでしょう。ベテラン選手も、ひいては監督やコーチも同じなのではないでしょうか。「J1で戦えるチームになる」ため、個人としてもチームとしても成長し続ける。
決して「仲良しグループ」ではなく、きちんと言い合い、指摘し合い、助言し合ってともに研鑽し、成長していくー。そういう雰囲気がある、チームとしての”文化”が築かれていったからこそ、若手も育ち、チームとしても進化し続けた。私は、そんな風に感じています。
(監督コメントはJリーグ公式サイトより)
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