部活などスポーツ現場での体罰については、現役の選手や日本代表だった選手などからも続々と反対の声が挙がっています。バレーボール元全日本代表の益子直美さんもその一人です。

益子さんは2014年から、小学生が参加する「監督が怒ってはいけない大会 益子直美カップ」を毎年開催しています。2021年には一般社団法人「監督が起こってはいけない大会」を設立し、代表理事を務めていらっしゃいます。

益子さんがなぜ、このような大会を開くようになったのか。
昨年秋に出版された「スポーツの世界から暴力をなくす30の方法」(編者・土井香苗+杉山翔一+島沢優子、合同出版)という本に、思いが綴られています👇。

益子さんは、「バレーボールを始めた中学、そして高校と、コーチにぶたれないようにすることだけを考えて毎日過ごしていました」といいます。

そのため「練習でも試合でも委縮してしまい、自分で何か考えてプレーするような余裕がありませんでした」。その上で、「圧迫されない指導を受けていたら、もっと伸びただろうと思います」と書いています。

「子どもたちが怒鳴られながらプレーする環境を変えたい」という強い思いがあり、「小学生はスポーツを始める入り口なので、まずはスポーツって楽しいな、バレーボールって楽しいなと思ってもらうことが大切」と、大会を始めたそうです。

「スポーツの世界から暴力をなくす30の方法」は、「もう暴言もパワハラもがまんしない!」という副題がついています。

「暴力は、一種の指導方法として日本のスポーツ界に深く根付いている」とし、「日本な危険な悪しき慣習をなくし、子どもの権利・安全・健康をまもる社会のしくみ・方法を提案」しています。

編者の一人・スポーツジャーナリストの島沢優子さんは、序文で次のように書いています。

―ミスをしたから、試合に負けたから、弱気なプレーだったからなど、いかなる理由があっても、叩いたり、げんこつをくらわしたり、髪を引っ張ったりする暴力を振るってはいけません。「へたくそ」「バカ」といった暴言も暴力です。このようなスポーツの暴力は、子どもを委縮させ、脳にも悪い影響を与えます。楽しくないばかりでなく、上達も期待できません。

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―なぜなら、コーチに叩かれ、怒鳴られて頑張る選手は、そんな刺激がなければプレーできなくなります。それは「一発学習」と呼ばれます。一瞬上達するけれど、本当の強さではありません。逆に、小さな変化でもそれを認め、自ら子どもに考えさせる「強化学習」を取り入れた指導を受ければ、主体的なアスリートになります。アスリートにとってもっとも重要な「成長し続ける力」を手に入れることができるのです。

この本には、スポーツの世界から暴力をなくすための30の方法が書かれています👇

①被害者が声を上げる
⑨保護者の意識を変える
⑫結果でなくプロセスに注目する
など、具体的に書いてあります。図やイラストも多く使われていて見やすく、分かりやすいです。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

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