早いもので、もう2月です。18日にはサッカーのアルビレックス新潟が6年ぶりのJ1での開幕戦を迎えます。高知でのキャンプも順調のようで、アウェーでのセレッソ大阪さんとの開幕戦が楽しみでなりません。

きょう2月1日はプロ野球(NPB)のキャンプも始まりました。開幕は3月末ですが、その前にはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)もあります。WBCには大谷翔平選手やダルビッシュ有選手らメジャーリーガーも参加予定で、こちらも注目です。

一方で、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブが加盟するプロ野球の独立リーグ・BCリーグは、キャンプインの解禁が3月9日、開幕日は4月8日です。

アルビBCは橋上秀樹監督が率いて2年目の昨季、7年ぶりに地区チャンピオンシップに進みました。橋上さんはプロ野球(NPB)時代、選手やコーチとして野村克也監督から12年間にわたって教えを受け、2011年に初めてアルビBCの監督を務めた際には、地区での後期優に導いています。

「広告」(クリックすると別サイトに飛びます)

再び率いて3年目の今季、チームスローガンは「頂」だそうです。まさに「頂点」を掴んでくれるのではと、期待が高まります。そこで今回は、橋上さんの著書「野村の『監督ミーティング』ー選手を変える、組織を伸ばす『野村克也の教え』」と「野村の授業」(ともに日文新書)を取り上げたいと思います。

野村氏は「一流選手になるためには人生観を学ばなくてはならない」と、ミーティングで生き方を繰り返して説いたそうです。その上で、野村氏が選手たちに一番求めたのが「変化すること」だったそうです。進歩とは変わること。変わることが進歩である」だと、橋上氏は著書で強調しています

その上で一流になる人の条件として①独創的な考え方やアイデアに優れている②自主性と自発性を持っている③観察力に優れている④頂上体験や至高体験が多い⑤旺盛な問題意識がある⑥人から離れてプライバシーをもつ欲求が大きい。孤独な時間を精神的な成長に使う⑦感性が豊で、鑑賞力が常に新鮮である―など12項目を挙げています

この続編といえるのが、「弱小集団を変えた育成術、組織論、人生法則」という副題のついた「野村の授業ー人生を変える『監督ミーティング』」です。この本には序章として野村さんと橋上さんの「師弟対談」が収録されいます。そこにある、野村さんの「コトバ」をいくつか紹介して終わりにします。

「広告」(クリックすると別サイトに飛びます)

▼私が阪神の監督を辞めた後、星野(仙一)が監督になったときには納得したね。彼は「野村さんのいいところは継承してやっていきます」と会見で堂々と言ってくれたし、ヘッドコーチを務めることになった島野(育夫)もあいさつに来てくれて、「野村さんのいいところは、私たちが引き継いでいきます」と宣言してくれた。いいものは認める姿勢こそ、リーダーには大事なことなんだよ。

▼私のなかには、「人間的成長なくして、技術的進歩はない」という固い信念があって、人間の成長と技術の進歩っていうのは、比例して伸びていくと思っているんだ。

▼強い組織というのは、リーダーがしっかりしていなくてはいけない。「信は万物の基をなす」というけど、信頼、信用がないことにはチームはうまく機能しないものなんだ。

▼よく、「人は3人の友を持て」と言うだろう? 直言 してくれる友、原理原則を教えてくれる友、人生の師ともいえる友。そう考えたら、ヘッドコーチは、監督のためにも「直言してくれる友」であることが必要なんだよ。私だって完璧な人間じゃないと、自分自身がいちばんよくわかっているつもりだしね。

「広告」(クリックすると別サイトに飛びます)