サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が、20日に開幕しますね。日本代表がどこまでやってくれるのか。さらには、私が応援するアルビレックス新潟からオーストラリア代表に選ばれたトーマス・デン選手、かつてアルビに所属していた韓国大代表のキム・ジンス選手が、どんなプレーを見せれくれるのか楽しみです。

さて、今回ご紹介するのは、W杯に3度、キャプテンとして出場した長谷部誠選手の、「心を整える。」(幻冬舎、幻冬舎文庫)です。

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長谷部選手は、矢野貴章選手がアルビレックス新潟の所属選手として初めてW杯に出場した2010年の南アフリカ大会ではゲームキャプテン、14年のブラジル大会と18年のロシア大会ではキャプテンを努めました。

2011年に出版されたこの著書では、W杯南アフリカ大会での逸話や、J1浦和時代やヴォルスブルク(独)での試合や練習などの話が紹介されています。

ベストセラーともなりましたので読まれた方も多いと思いますが、この本の面白さは単なる「サッカー本」ではなく、自己啓発本、大げさに言えば生きる哲学の本でもあることです。

書名である「心を整える。」とは、どういうことか。長谷部選手は「まえがき」で次のように書いています。

「僕のキーワードは『心』です。僕は『心』を大切にしています。(略)つまりは『心をメンテナンスする』『心を整える』ということ」

「僕はそれを常に意識して生活しています。常に安定した心を備えることによって、どんな試合でも一定以上のパフォーマンスができるし、自分を見失わなくてすみます」

これこそが、「これといった長所もなく、華麗な経歴もない僕がここまで生き残ってこられたスキルと概念です」というのです。

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本書は、「心を整える。」「呼吸する。」「絆を深める。」「信頼を得る。」「脳に刻む。」「時間を支配する。」などの9章と最終章の「激闘のアジアカップで学んだこと。」の計10章で構成されています。

各章は、例えば第1章の「心を整える。」なら、「意識して心を鎮める時間を作る。」「過度な自意識は必要ない。」「マイナス発言は自分を後退させる。」など計56の項目(習慣)に分かれていて、それぞれが3~4ページほどと読みやすくなっています。

マスコミへの思いや、Myミスチルベスト15なども紹介されていますので、楽しく読めると思います。私は、教えられることが多々ありました。

「読んでいただいた方に、何かひとつでもヒントや気づきがあれば嬉しいです」。「まえがきの」最後にある言葉です。きっと、たくさんの「気づき」があると思います。

以下、目次の一部を紹介します👇

▼恨み貯金はしない▼先輩に学ぶ▼若手と積極的に交流する▼集団のバランスや空気を整える▼グループ内の潤滑油になる▼注意は後腐れなく▼偏見を持たず、まず好きになってみる▼仲間の価値観に飛び込んでみる

▼常にフラットな目線を持つ▼組織の穴を埋める▼監督の言葉にしない意図・行間を読む▼運とは口説くもの▼勇気を持って進言すべきときもある▼読書は自分の考えを進化させてくれる▼常に最悪を想定する▼他人の失敗を、自分の教訓にする

▼楽な方に流されると、誰かが傷つく▼眼には見えない、土台が肝心▼正論を振りかざさない▼感謝は自分の成長につながる▼笑顔の連鎖を巻き起こす

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