内容に関しては、終わったあと、ここでは選手には話さずに。来週、ちょっと厳しいことを言わなければいけないことがいくつかあると思いますが、勝利を積み上げることができて、非常に良かったと思います。
「力さん語録」㉒は、６月19日の第22節ホーム秋田戦です。前半戦ではアウェーで悔しい思いをさせられた秋田さんに３ー０で勝利して、ホーム10連勝。後半戦をいい形でスタートしました。
前半15分に松田詠太郎選手のゴールで先制すると、90分にはシマブク・カズヨシ選手がプロ初ゴール、その2分後にはシマブク選手のアシストから伊藤涼太郎選手が決めました👇
クラブ新記録のホーム10連勝を飾り後半戦を好発進しましたが、松橋力蔵監督の口からは上のように厳しいとも思えるコメントが聞かれました。
「勝利を積み上げることが、非常に良かった」と、選手たちを称えながらも、「ちょっと厳しいことを言わなければいけないことがいくつかある」というのです。
このコメントは、「１試合を通して非常に苦しい展開でしたが、今日お集まりのファンの皆さん、加えてチームが本当に最後まであきらめずに戦った結果が、ああいうドラマティックな最後を迎えたのかなと思います」という、試合の振り返りの次に語られています。
「ドラマチックな最後」というのは、90分と90＋２分にシマブク選手のプロ初ゴールとアシストで２点を奪い、結果的に３ー０というスコアで勝ったということでしょう。
ただ、前半15分に先制してからは、秋田さんの前線からのプレスに苦しめられたこともあり「非常に苦しい展開」で、なかなか追加点を奪うことはできませんでした。
「ちょっと厳しいこと」とは、具体的な試合の進め方、戦い方にについてであるようには思います。ただ「いくつかある」ということから、それだけではなかったのではと私は想像します。それは、10戦勝を飾ったことに関してのコメントから窺い知れます。
それは「光栄ですし記録も大事だと思いますが、そのことに偏らず、よりかかり過ぎず。名誉だと思いますし、良いことだと思いますが、これからの戦いもすごく、加えて重要になってきたのかなと思います」というものです。
記録は当然「光栄」で、「良いこと」です。でも、記録も大事だけれど、それにとらわれずに、これからも一試合一試合を大事に戦っていきたいーということでしょう。松橋さんらしいコトバだと思います。
さらに、それに続く「これからの戦いもすごく、加えて重要になってきたのかなと思います」という部分に、選手たちに言わなくてはならない「厳しいこと」の核心があるように私は感じました。
後半戦に入り、昇格や残留に向けた戦いも徐々に激しさを増していきます。各チームとは２度目の対戦となりますから、これまで以上に対策も練ってくるでしょう。昇格に向けて、これからの戦いはすごく「重要」で、これからが正念場といえます。
後半戦に入ったといっても、中断期間があったわけでもなく、前節から普段通りに１週間空いただけで臨んだ試合でした。さらに次節には２位の横浜FCさんとの大一番を控えていました。
ホームでの10連勝は「良いこと」だけど、連勝のことは忘れ、改めて原点に立ち返ろう。私たちの目標は「Ｊ１で戦えるチームになって昇格する」ということだ。目標に向け、ボールと試合を支配する、より攻撃的なサッカーに磨きをけよう。
連動した動きで相手のプレスをはがす、奪われたら奪い返す攻守の切り替えをさらに早くしていこう…といったことが、再確認されたのではないか、私はそんな風に推測しています。
ご存知の通り、次のアウェーでの横浜ＦÇ戦は０ー２で敗れてしまいます。さらには、後半戦の最初の1/3、28節までの７試合は４勝３敗と苦しみます。リーグ戦を７試合ごとに６つに区切った中では、この間の獲得勝ち点12は、開幕から７節までの９に次いで少ない数字です。７試合で３敗するというのも初めてでした。
振り返れば、この後半戦の出だしの1/3がシーズンの中でも最も苦しい時期だったと言えるかもしれません。しかし、敗戦はもとより勝っても反省し、課題を見つめて修正し、自分たちのサッカーを信じ、貫き通し、進化し続けます。
この28節までの後半戦の1/3を終えると、同時にリーグ戦の2/3の終了です。リーグ戦の序盤（１～14節）の勝ち点は26、中盤（15～28節）の勝ち点は28でした。この苦しい時期を乗り越えた、乗り越えることができたからこそ、さらに進化し自信を深めたチームは、29節からの最終節までの終盤には最多の勝ち点30を積み上げ、歓喜の時を迎えることができたといえるかもしれません。
（監督のコメントはＪリーグ公式サイトより）
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