松田詠太郎の1点は狙いを持った得点。自分たちが試合前にトレーニングした中での狙いがそのまま出たと思っています。ただ、その意味では前半の早い段階でも、(狙いが)出てもおかしくないシーンはあったんですが、なかなかそこに気づいていなかったのか、そこを後半修正しました。

「力さん語録」⑫は、ホームでは平日の初のナイトゲームとなった岩手戦です。2-0で勝利し2連勝、ホーム5連勝を飾りました。

20歳の松田詠太郎選手がアルビ初得点、19歳(当時)の三戸舜介選手が今季初ゴールと、若手が躍動しました👇

先制点は前半44分。決めたのは松田選手です。伊藤涼太郎選手の、中央から相手ディフェンスの間を抜けていくスルーパスに反応し、右足でゴール左隅に流し込みました。スルーパス、ゴールともビューティフルでした。松田選手はアルビ初得点です。

そして2点目は、後半途中から松田選手に代わって入った水戸舜介選手。センターライン付近から、あれよあれよとドリブルで持ち上がり、ペナルティーアーク付近から右足でゴール右上隅に突き刺しました。

「語録」の松橋力蔵監督のコトバは「試合に関しては、前半、非常に苦しみ、相手の前への圧力をなかなか自分たちが外すことができなかった」の後、「だが、」として語られています。

では、「語録」にある、「狙いを持った得点」とは、どういうものなのでしょうか。
Jリーグ公式サイトの、野本桂子さんが書いているこの試合のレポートからうかがい知ることができます。

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「こう着状態が続く中、新潟は岩手を引きつけて背後を突く形からチャンスが続く。すると44分、縦パスでペナルティーエリアへ抜け出した松田詠太郎がシュートを放つとこれが決まり、加入後初得点でリードを奪う」

「引き付けて背後を突く」ー。今季は、パターンは違っても、この共通認識を持った縦パスからの得点が目立ちました。見ていてとても爽快で、何度シビレたことでしょう。

また、対戦した岩手さんの秋田豊監督のコメントも、アルビの攻撃の「狙い」を、くっきりと浮かび上がらせてくれています。それは、次の通りです。


「今日のプランとしては、プレッシングをどう掛け続けられるかを課題としてやっていた。そういう意味では良いプレッシングが掛かって、奪ってからの攻撃、ロストも少なくリズムを作れた。新潟さんのポゼッションがうまい中、良いプレスを掛けたことによって相手のリズムを崩したり、こちらのチャンスができる回数も非常に多くて良かった。ただ、一瞬のスキ」。

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この試合は、上で紹介した松橋さんの言葉通り、岩手さんのプレッシングが強く、「相手の前への圧力をなかなか自分たちが外すことができなかった」。

しかし、この得点場面では、島田譲選手からパスを受けた伊藤選手が、相手のプレスを短いドリブルでかわすと、すぐにスルーパスを送りました。センターサークル付近から出されたパスは、少し高くなっていた相手の最終ラインの間を抜け、そこに走り込んだ松田選手が決めました。

パスの出し手、受け手とも、この「一瞬のスキ」を突くという共通のイメージを持っていたからこそ生まれた得点でしょう。それにしても伊藤選手のパスには驚きました。体も視線も右サイドにパスを出すようにしながら、体をひねってノールックで縦パスを出しています。凄すぎます!
  (コメントはJリーグ公式サイトより引用)

なお、この「早い攻撃」に関しては、大中祐二さんの「ニイガタフットボールプレス」の「数字が語る2022年のアルビレックス」のvol.4「洗練されて速くなる」がとても分かりやすくて面白く、勉強になります👇

大中さんの「ニイガタフットボールプレス」については、私の「力さん語録」⑤(#233 ホッとしているのもあるんですけども、この1勝に浮かれることもできません。 力さん語録⑤H甲府2ー0 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com))でも紹介させていただきました。

いつも興味深く読ませていただいているのですが、松橋監督によるシーズン総括会見で示された数字から今季のアルビの戦いひも解く「数字が語る2022年のアルビレックス」は、特に勉強になっています。有料コンテンツですが、未読の方はぜひ読んでみてください。

この試合のブログは👇
#36 やりましたね ホーム5連勝! | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

この試合の「アルビの『コトバ』」は、
#167 若手躍動 ホーム5連勝 アルビの「コトバ」⑫ H岩手2ー0 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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