一瞬のスキを突くようなイッペイの背後の動きだとか、相手に自分たちのしていることの的を絞らせないようにとしていました。いくつかそういう部分は出たと思うんですが、最終的にそこが点につながらなかったのは残念です。
「力さん語録」⑦は、第7節のアウェー千葉です。3連勝を狙いましたが得点を奪えず、終了間際にコーナーキックから決められて敗れてしまいました👇
今回の語録の松橋力蔵監督のコトバは、「後半に谷口海斗選手を下げて、ゼロトップの形に変更した意図は?」という問いに対しての返答の一部です。上のコメントの前には、こう語っています。
「谷口もここ数試合よくボールを収めて良い起点になってくれていたんですが、なかなか2列目の選手が前を向いてボールを受けられていないところもあった。ワイドのところにイッペイ(シノヅカ)を入れて、高木(善朗)と(伊藤)涼太郎は少し相手の出方を見ながらライン間に下りていく、前を向くタイミングでボールを引き出す。そういう中でのコンビネーションができれば、チャンスになるのかな」です。
これに続いて「また、一瞬のスキを~」となるわけです。戦術的なことを、かなり詳しく説明してくれている印象を受けます。今シーズン、高木選手と伊藤選手に期待されていた役割、その重要性がわかります。
さて、今回注目したいのは、「前を向く」「一瞬のスキを突く」「的を絞らせない」といったコトバです。
この「前を向く」、そして「前への意識」は、松橋監督が就任してから常に口にしてきたコトバです。アルベルト前監督のサッカーを継承しながらも、そこに、前への意識を強めたいということです。
そして「スキを突く」というコトバは、「語録」②(#231 アルビレックス新潟 J2制覇! | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com))に動画を入れておいた、今季の新体制発表会見でも強調されていました。
昨シーズンの課題として「スキがあるんだけどそこを突かずに…」などと指摘して、「もう少しゴール方向に進むチャンスを逃さない」、「ゴールから逆算していく、攻略していく」といった表現で、今季の目指すサッカーを説明していました。
今季のスローガンは「より攻撃的に‼」です。選手の個性を生かしながら、築き上げられてきた連係プレーをさらに磨き、一瞬のスキを突くような背後の動きやカウンターを交えながら、「相手に的を絞らせない」ー。
緩急をつけたプレーやダイナミックスさが増したことで、得点も昨シーズンの61得点から、今季は1試合を残し71得点と増えています。攻守の切り替えの早さも強調されたことで、総失点も昨季の40失点から、現在まで34失点と減っています。
第7節までを終え(リーグ戦の1/6終了)、2勝3分け2敗の勝ち点9で11位、総得点8、総失点は7と、1試合平均で得点も失点もほぼ「1」と苦しみました。(ちなみに41節終了時では、1試合平均の得点は1・71点、失点は0・82点)
高知キャンプが10日間休止された影響があったことは否定できないでしょう。しかし、第7節の終了後に松橋監督は「非常にタフなゲームだったと思います。そんな中、いくつかのチャンスはあったと思うんですが、ゴールを決め切れませんでした」ともコメントし、攻撃には手ごたえを感じていたようです。
選手たちの連係、そしてチームとして「前を向く」「一瞬のスキを突く」「的を絞らせない」といった共通認識が高まり、4月に入り松橋アルビは一気に開花します。
4月3日のホーム熊本戦で敗戦の後はきっちりと勝つと、そこから8戦負けなし。2連勝3回と2引き分けで、第15節には初めて首位に立つことになります。
この試合の「アルビの『コトバ』」は、こちら👇
#161 ラストプレーで… アルビの「コトバ」⑦ A千葉0ー1 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)
「アルビの『コトバ』」①~⑦のまとめ(リーグ戦の1/6終了)は、こちら👇
#163 ”大器晩成”なのです アルビの「コトバ」①~⑦(1/6終了) | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)