＃244　暑さにまだ不慣れな環境の中でやるという中では、やっぱり選手の負担が非常に大きい。　力さん語録⑨H栃木２ー０

こういう暑さにまだ不慣れな環境の中でやるという中では、やっぱり選手の負担が非常に大きい。そこにしっかりと向き合って、相手に走り勝てた部分が、最終的に勝利につながったと思います。

「力さん語録」⑨は、第９節のホーム栃木戦です。栃木さんのシュート2本に抑えて今季２度目の２連勝、ホームでは３連勝となりました。

開始早々の６分にイッペイシノヅカ選手がコーナーキックから先制すると、後半30分には谷口海斗選手が追加点を決めました。谷口選手は２試合連続のゴールで、９試合目にして早くも今季５得点目です👇

語録にある「こういう暑さにまだ不慣れな環境の中」というのは、この試合があったのは４月10日ですが、試合時の気温は23・３℃と、４月上旬としては高かったことを指しています。

新潟市の４月の平均気温は11・３℃、最高気温の平均は16・１℃ですから、かなり高いといえます。暑さに慣れていない時期ですから、体感的にはかなり暑いと感じたのではないでしょうか。

注目したいのは、「そこにしっかりと向き合って、相手に走り勝てた部分が、最終的に勝利につながったと思います」というコトバです。

シーズンが終わった今、振り返ってみれば、上のコトバの「最終的に勝利につながった」の「勝利」を「優勝」に代えてもいいのではないでしょうか。

松橋監督は、先発メンバーを固定せずにローテーションしながら戦ってきました。それによってチーム内の競争が激しくなりました。多くの選手が試合に出て経験を積み、どんな組み合わせでも連係がスムーズにいき、「全員が戦力」となっていきました。

そこには長いシーズンを見据えて、連戦や暑さ、新型コロナウイルスによる不測の事態に備えながら、チーム力を底上げしていくということが、シーズン当初からしっかりと考えられていたことがわかります。

それは、くっきりと数字で表れています。先発メンバーと途中出場を、今年と2021年の前半戦（第１節～21節）で比較してみますと（ゴールキーパーを除く。自分で集計しましたので、間違いがありましたらお許しを）、

前半戦の全試合に先発したのは2021年は５人、今年は０人。
（2021年の５人は、藤原、千葉、堀米、高、高木の５選手、今年は舞行龍選手が７節まで先発を続けたのが最長でした）

同じく、前の節からの先発の変更は、
2021年は、０が３試合、１人が11試合、２人が２試合、３人が３試合、４人が１試合、
2022年は、０は０試合、１人が２試合、２人が２試合、３人が５試合、４人が６試合、５人が３試合、６人が１試合、７人が１試合でした。

今季の前半戦は、前の試合からフィールドプレイヤーの３分の１以上（4人以上）を変えた試合が、20試合中の半分以上の11試合もあったことに驚きです。

途中交代選手の人数は、０はともに１試合もなく、
2021年は、１人が１試合、２人が３試合、３人が７試合、４人が８試合、５人が２試合、
2022年は、１人は０試合、２人が１試合、３人が５試合、４人が８試合、５人が７試合と、今季の前半戦は交代枠の５人を使った試合が７試合と多かったのが目を引きます。

第９節のこの試合も、前節から先発メンバーを４人入れ替えています。途中交代も上限の５人でした。５人交代したのは前節が初めてだったのですが、この試合を含め３試合連続で５人が交代しています。

2021年は、アルベルト監督の２年目で、前半はメンバーを固定することで「ボール保持して主導権を握る」という土台がしっかりと築かれていき首位争いを展開しました。しかし後半は、対策されたこともあって失速する形となりました。

しかし今シーズンは、松橋監督はシーズン初めから多くの選手を試合に出しました。練習に取り組む姿勢や、体調なども考慮しながらの選手起用は、選手たちのモチベーションを高めます。「語録」⑥（＃234　もっともっと向上できるような、短い時間ですが次のゲームに生かしていきたい　力さん語録⑥H群馬３ー２ | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)）で紹介した田上大地選手の次のコメントが象徴的です。

「普段、試合に出ていない選手が結果を出すことによって、多くの試合に出ている選手を引き上げることもできると思います。普段出ていない選手もトレーニングをしっかり積んでいれば、必ず結果がついてくるということは少なからず証明できたと思う」

　　　（監督・選手のコメントはＪリーグ公式サイトより引用）