うれしい気持ちもありますし、ホッとしているのもあるんですけども、この1勝に浮かれることもできません。まだまだ長いリーグ戦です。試合が終わってから、選手もすでに次に向かっています。

「力さん語録」⑤は第5節、ようやく今シーズン初勝利を挙げたホーム甲府戦です。前半26分に谷口海斗選手の得点で先制すると、その5分後には伊藤涼太郎選手が加入初ゴールを決め、2-0で初白星を掴みました👇

上の松橋力蔵監督の言葉は、「監督として初勝利。その味は?」という問いに答えたものです。初めて指揮を執って開幕5戦目にしての勝利。「ホッとしている」というのが、正直な気持ちなのだと思います。

これに続くのが「ただ、われわれをサポートしてくれている新潟の皆さんの前で、遅くはなってしまいましたけど、この勝利を届けられたことを一番うれしく思っています」です。「新潟の皆さんの前」で、勝利を届けられたことを「一番うれしく思っています」。そういってもらえるのが、一番うれしいですね。

今回の「語録」で注目したいのは、これに続く「この1勝に浮かれることもできません」というコトバです。

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今シーズンのアルビの”流行語大賞”を選ぶとしたら、松橋監督の「目の前の相手が最強の敵」というコトバが、その候補の一つに挙がるのではないでしょうか。

開幕5戦目の初勝利にも「浮かれることもできません」ときっぱりと語り、「まだまだ長いリーグ戦です。試合が終わってから、選手もすでに次に向かっています」と、すぐに切り替えて次を見据える。

チームの目標は、J1で戦えるチームとなって昇格、優勝するということです。そのためには、一戦一戦を大事に、日々成長しながら「まだまだ長いリーグ戦」を戦い抜いていかなくてはならない。

先制点を決めた谷口選手も「チームの勝利に貢献できたことは良かったと思います。これに満足せず、次の試合で自分がどう結果につなげられるかということと、貢献できるかということは、もっとやっていきたいと思います」と語っています。

1勝に浮かれることなく、すぐに切り替えて、「目の前の最強の敵」に挑むために全員が成長し続けるー。これがシーズンを通して貫かれたことが、今季のチームの強さへとつながったといえるでしょう。

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さて、この試合で注目されることがありました。それは、開幕から続けていたシステム、ボランチが1人の4-1-2-3(4-3-3)から、昨シーズンと同じ4-2-3-1に変更されたことです。

このことから、あるいはシーズンを通して伺えるのは、松橋監督は強い意志を持ちながらも、決して自分の考えに固執することはないということです。チームの状況などをみながら、あるいはコーチングスタッフ、選手たちの意見を聞きながらやり方を変えられる柔軟性も併せ持っている方だと思います。この「柔軟性」も良いリーダーの持つべき資質の一つでしょう。

ボランチはそれまでは高宇洋選手1人でした。これは、アルベルト監督の築いたサッカーに「前への意識」を強めるためには、それがベストだと判断したためだと思います。でも、この甲府戦からボランチは、高選手と島田譲選手がコンビを組むことになりました。

このドイスボランチ(ダブルボランチ)への変更で、チームはどう変化したのか。これについては、大中祐二さんの「ニイガタフットボールプレス」の、高宇洋選手インタビューを読むととてもよく理解できます👇

有料コンテンツですが、ちょとだけ紹介させてもらうと、高選手は、「シーズン初めからリキさん(松橋監督)が『前へ』という意識をチーム全体に浸透させようとしていた中で、ボランチの1枚が攻撃に関わっていくことができた」「非常にバランスが良くなったと感じましたね」などと語っています。

大中さんは、このシステム変更について「チームにとって、ターニングポイントの一つだったのではないでしょうか」と書いています。もう少し具体的なことを詳しくご紹介したいのですが、有料コンテンツです。ぜひに会員になって読んでみてください。

大中さんは、「新潟に暮らし、アルビレックス新潟の練習場に日参して週末の試合を取材する12年を過ごした後、故郷の愛媛に戻って取材と発信を続けて」いる方です。「新潟のサッカーを応援するメディア」である「ニイガタフットボールプレス」は、とても面白く、勉強になります。月500円を払う価値はあります。というか、500円は安いと思いますよ。

(選手・監督のコトバは、「ニイガタフットボールプレス」からの引用以外は、Jリーグ公式サイトより)

この試合の「アルビの『コトバ』」はこちら👇
#157 今季初勝利! アルビの「コトバ」⑤ H甲府2ー0 | アルビレックス新潟と本のある幸せ (husen-alb.com)

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