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勝てはしませんでしたが後半に立て直し、堅守を誇る昨年の王者から2点をもぎ取りました。8試合ぶりの複数得点です。それも1点目はパスをつないで相手を崩し、最後はサイドバックの藤原奏哉選手が仕留めるという、アルビらしい美しいゴールでした。

開始早々に高木善朗選手が負傷してビッチを離れ、前半は激しく速いプレスに苦しめられて前進できず、放ったシュートは1本のみ。それでも2点を追う後半は早々に1点差に迫りました。しかし、すぐにオウンゴールで再び2点差に。それでも諦めずに1点を返すと、終了間際に相手ゴールネットを揺らして2試合続けて土壇場で追いついた、かと思いきやオフサイド…。

感情の揺れ幅が大きいゲームでした。これで3戦勝ちなし、順位も16位に下がってしまいました。でも、ミスを取り返して得点した遠藤凌選手や、途中出場で攻撃を活性化させた奥村仁選手ら若手が持ち味を発揮してくれました。

次は11日、J1では30回対戦して1回しか勝てていない浦和が相手ですが、必ずやってくれるー。そう感じさせる一戦でした。ホームでの2勝目を挙げましょう。

それにしても、1点目のゴールは鮮やかでした👇

ドリブルで切り込んで相手2人をかわし、右足のアウトサイドで藤原選手にラストパスを出した長谷川元希選手、素晴らしかったですね。

新潟での初アシストとなりましたが、スポーツニッポンによると「『結果が一つ出たのはいいが、試合に勝っていない』。アシストにも長谷川元は納得はしていない。特に前半はチームとして敵陣深くに入ることが少なかっただけに、『前半から、後半の内容をやるべき』」と悔しがったそうです(新潟・長谷川元 左SHで2戦連続先発中「結果残すだけ」 11日ホーム浦和戦― スポニチ Sponichi Annex サッカー

長谷川選手については、ニッカンスポーツの小林忠記者が、大中祐二さんのニイガタフットボールプレスの【聖籠ノート】に「長谷川元希は有言実行の男」と題して、書いておられます(~長谷川元希は有言実行の男~【聖籠ノート】Text by 小林忠(日刊スポーツ) : ニイガタフットボールプレス (targma.jp)

そこでは長谷川選手の「内に秘めた熱いハートに魅了される」とし、「ここからは先発フル出場で新潟の攻撃をけん引しまくって欲しい」と綴られています。同感です。ぜひ読んでみてください。ニッカンの小林さん、新潟日報からスポニチに移った西巻賢介さんの記事には今後も注目です。

試合は、1点を返した4分後に遠藤凌選手がオウンゴールを献上してしまいます。しかし76分、その遠藤選手がコーナーキックからヘディングシュート決め再び1点差に迫りました。

遠藤選手は、長谷川選手の蹴ったボールを中央で後ろにそらすと倒れてしまいますが、すぐに立ち上がって舞行龍ジェームズ選手が折り返したボールをネットに突き刺しました👇ミスを絶対に取り返すという強い思いのこもった得点に心揺さぶられました。

そして終了間際には大きくサイドチェンジすると、秋山裕紀選手の浮き球のパスをでディフェンスライン裏に抜け出した鈴木孝司選手が頭で折り返すと、走り込んだ長倉幹樹選手が合わせてゴールネットを揺らしました。

追いついた!、と思ったのですが抜け出した鈴木選手がわずかにオフサイドでした。とても残念でしたが、後半の猛攻にはワクワクしました。この”幻の同点弾”はハイライトでどうぞ👇

第12 節(5月6日)A神戸●2ー3
  (3勝4分け5敗・勝ち点13、得失ー4 16位)
 

得点 佐々木 大樹(15分)、宮代 大聖(25分)、
   藤原奏哉(51分)①、オウンゴール(55分)、遠藤凌(76分)①

シュート9ー15  CK4-6 FK10-10

警告 双方なし

主審 荒木友輔

入場者数 21,073人 屋内  23.6℃      13:03KO

この日のスタメンは次の通りでした👇

3日のホーム広島戦で退場となった早川選手に代わって左サイドバックに入った星雄次選手と、負傷退場した宮本英治選手に代わってボランチに入った島田譲選手が、今回はともにスタメン。途中出場で殊勲の同点ゴールを挙げた高木善朗選手も先発しました。

交代は、
 高木善朗→鈴木 孝司(7分)
 小野 裕二→長倉幹樹(64分)
 太田 修介→ダニーロ ゴメス(64分)
 島田 譲→奥村仁(64分)

中2でのゲーム、それも2試合続けての前半での負傷交代というアクシデントがあったこともあり、前半は苦しい展開でした。

舞行龍選手は「守備のラインが少し深かったと思う」とした上で、「もうちょっとラインを上げたら、距離感を前と後ろが要求して取ったときにもうちょっとミスが減ったかなと思う」と振り返っています。

後半は良い形で攻めていた」という質問に対しては、「悪くはないけど、結局は負けているので攻めるしかない。そこは多少リスクをかけて、得点を取れたところは良かったですけど、もうちょっとチャンスを作りたい。本当に最後の質、例えばクロスの前のスルーパスだったり。けっこう簡単なパスで通せると思うので、そういうところを詰めていけば得点も入ると思うし、こういう試合でも同点に追いつけたかもしれないし、4-3にできたかもしれない。そこをみんなでやっていくしかない。また切り替えて次の試合へ向かいたい」。

松橋力蔵監督も、「2得点は非常に評価できます」としながらも「ただ、逆に3失点していますし、そこらへんのバランスはあるかもしれませんが、先制点を取られるのに慣れてしまっている感じも少しあるのかなと」と語っています。

これを読んだとき、「先制点を取られるのに慣れてしまっている感じも少しあるのかな」というコトバにひっかかり、どう解釈すればいいのか、考えました。今季は今のところ12試合中の10試合で先制されています。それも早い時間帯での失点が目立ちます。なのにまた…、という呆れでは決してない。では、選手の奮起を促すために敢えて言ったのでしょうか?

力さんは次のように続けています。「毎節毎節、テンションが変わってしまえばやはりなかなか難しいゲームになる。ただ、そういうこともあり得る中でどうやって戦っていくかというのも大事な部分。またもう1回、次節に向けてこの連戦の中で課題となるようなものを少しでも選手と一緒に意識しながら、次の準備をしていけばいいかなと思っています」

私は、力さんが自分自身に問いかけ、自分自身の責任として改めてしっかりと受け止め、選手・スタッフ一緒になって突き詰め続けていきたいという決意のこもったコトバだったように感じています。それを信じたいと思います。

モバアルZの「Inside of ALBIREX」は今回、試合後の選手たちの姿、ロッカールの様子をかつてなく長く紹介しています👇

この熱さ、激しさは、本気で”てっぺん”を目指しているからこそでしょう。
次、絶対に勝ちましょう。

 (注釈のない選手・監督のコメントはJリーグ公式サイト【公式】新潟vs広島の監督コメント(明治安田J1リーグ:2024年5月3日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp) (jleague.jp)より)